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転職前に知っておきたい、病院薬剤師の仕事内容とは?

この記事の最終更新日は2020年05月11日です。
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薬剤師として転職を考える時に、「病院薬剤師」という選択を検討する方は多いはずです。その理由はキャリアアップ、チーム医療に携わることができる、など、ポジティブな印象が強いからではないでしょうか。
ですが、病院薬剤師にもさまざまなメリット・デメリットがあります。とくに病院にはさまざまな病気の患者さまが来院、入院しているため、ドラッグストアや薬局、製薬会社の薬剤師よりも仕事内容が数段複雑で、それに対応する知識やスキルも必要となってきます。

それでも病院薬剤師の人気は衰えることなく、むしろ薬剤師の鑑とまで崇められています。ただし、それだけに「イメージと違った……」と離職してしまう方も多いのが病院薬剤師のリアルな現実です。

病院薬剤師をテーマにした「アンサングシンデレラ」という漫画が2020年4月に実写ドラマがスタートされることもあり、日々病院薬剤師への注目度は高まっています。ヒロインの活躍ぶりを見て、「私も病院薬剤師として活躍したい!」と気持ちが高ぶる方も増えるでしょう。

この記事では、病院薬剤師の仕事内容とそのリアルに迫ります。憧れだけで病院薬剤師に転職したい! と思う前にぜひ参考にしてください。

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病院薬剤師とは?

病院薬剤師は、その名の通り病院や診療所に勤務する薬剤師のことを指します。

基本的な流れは下記のとおり。

  1. 患者さまが来院する
  2. 医師が診察を行う
  3. 薬を処方する→処方通り調剤を行い
  4. 服薬指導を行う

病院薬剤師が担うのは「医師の処方通り調剤を行い、服薬指導を行う」ことです。ただし、仕事内容はそんなに単純なものではありません。詳しくは下記で説明しますが、病院や診療所で働く薬剤師、という点は共通しています。

薬局やドラッグストア、製薬企業の薬剤師と大きく異なる点は、医療現場の最前線である病院内で働く薬剤師だということ。医療全般における知識と経験地を上げることができるので、将来的にもずっと薬剤師として働きたい、医療のプロになりたい、という意欲のある方にとってはとても人気があり、それだけに求人数も少なく狭き門となっています。

病院薬剤師の主な仕事内容

病院薬剤師のメインの仕事は、「医師の処方通り調剤を行い、服薬指導を行う」ことであることは前述のとおりですが、これだけではざっくりしすぎなので下記に詳しく説明します。

調剤

病院薬剤師の仕事内容は入院されている患者さまや外来患者さま一人ひとりの症状に合わせて調剤を行うのが主な仕事となっています。薬の種類や量が適切か、のみ合わせの問題はないかを確認した上で、薬を処方する際には、患者さまに正しい薬の使い方や注意点を説明します。

製剤

製剤業務も病院薬剤師の仕事のひとつで、病院での製剤業務は院内製剤と呼びます。

院内製剤は文字通り病院内で調製を行うことで、患者さま一人ひとりに合わせて調製を行います。市販の薬を服用しても効果がない場合や、そのままの状態では治療に使用できない場合、薬剤師が院内製剤を行うことで薬物治療の効果を向上させます。

病棟薬剤業務

病院の中には、入院している患者さまもいます。患者さまの病室において、治療に用いる薬の作用や副作用、使用法を説明することも病院薬剤師の重要なミッションです。患者さまが入院前から服薬している薬や健康食品などが本当に良いのか悪いのか? その見極めを行います。

薬歴管理

患者さまが複数の診療科にかかっている場合、各診療科での処方せんが適切であっても飲み合わせが悪い薬もあります。飲み合わせによる副作用を防ぐため、薬や療法の情報を集めて管理を行うのが薬歴管理という仕事です。

薬歴簿には患者さんがそれぞれ服用した薬の量や服用期間、薬の服用によって得られた結果や副作用といった情報が集約されています。副作用を防ぐための大事な仕事であるため、必ず知っておいていただきたい病院薬剤師の仕事内容です。

外来での服薬説明

外来の患者さまやその家族に、処方する薬の必要性や服薬法、副作用などを説明することも病院薬剤師の仕事のひとつです。誤った指導をすることは医療ミスにもつながりかねないので、プレッシャーが大きい業務となります。

患者さまの治療の立会い

抗がん剤など、化学療法を必要とする患者さまに対しては、病院薬剤師が治療に立ち会うこともあります。副作用がある場合はそれを医師に説明も行います。

薬品の管理や発注

医薬品の管理をするのも病院薬剤師の大事な仕事で、徹底した品質管理を行うことが求められます。医薬品を切らしてしまうことは患者さまの命に関わることもあり、常に在庫を確認して発注する必要があります。また、薬はとてもナイーブなもので、適切な環境で保管されなければなりません。それをチェックすることも病院薬剤師の重要な使命です。

病院薬剤師のやりがい4つ

上記で病院薬剤師の仕事内容について説明しましたが、正直な話、「そんなにやることが多いんだ……」と思った方もいるのではないでしょうか。

確かに、仕事内容はほかの施設で働く薬剤師よりも多岐に渡ります。その分、やりがいも多岐に渡るというのが病院薬剤師のお仕事です。

チーム医療に携わることができる!

薬剤師の職場はさまざま用意されていますが、チーム医療に携わることができるのは病院薬剤師ならではです。

チーム医療とは、医師や看護師はもちろん、事務職員や専門家の意見も取り入れ、連携しながら患者さまの治療に貢献するスタイルです。これまで特に関心がなかったジャンルであってもチーム医療に参加すると医療の新しい世界が見えてきます。自分が医療従事者として活躍していることも実感できますね。

最先端の医療現場に立つことができる

患者さまによっては新薬を提供することもあるし、最先端の医療現場に触れることが可能です。そこで得た知識は着実にキャリアアップにもつながります。

病院勤務ならではの知識を身につけられる環境がある

ドラッグストアや薬局における薬剤師の場合は接触する人が患者さまやスタッフなど限られがちですが、病院看護師であれば、医師や看護師とのつながりも当然あります。そのため、さまざまな対応力、コミュニケーション力が身につくのはもちろん、人間関係のつながりを通じて医療はもちろん、多種多様な知識を身につけることができます。

定期的に昇給がある

病院薬剤師の場合、長く続ければ続けるほど昇給があります。人気の職場であるため初任給は低いかもしれませんが、昇給有り、ボーナスや退職金あり、となると生涯所得は……お察しですよね。ドラッグストアや薬局よりも当然高くなります。

病院薬剤師のつらいところ3つ

もちろんどんな仕事にも辛いところはあります。薬剤師も職場によってつらさはそれぞれ。病院薬剤師のつらいところはどんな点なのでしょうか。

夜勤がある

病院薬剤師にとって切り離せない仕事のつらさが、夜勤があるということです。そもそも病院はドラッグストアや薬局、製薬企業と違って、「営業時間」はありません。救急の場合は夜勤も頻繁に回ってきます。生活リズムをとりづらいことは難点ですが、夜勤と言っても仮眠を取ることができたり、夜勤手当がつくこともあるので一概に夜勤があることがデメリットとは言えないかもしれません。ただし、小さいお子さんがいたりシングルマザーだったりする場合には、夜勤は厳しいですね。

例えば介護業界の夜勤であれば、介護度によっては深夜に患者さまが寝ていることも多くあります。その場合、夜間に見回りをする程度で問題がないかもしれません。実際にそうした施設も多くあります。一方で病院薬剤師の場合は、いつ患者さまの容態が悪化するかどうかは判断しかねます。当然深夜にナースコールが鳴る事もあるでしょう。それだけ緊張感が伴うことも覚悟した上で、病院看護師という仕事を選択するようにしましょう。

残業がある

派遣やパート薬剤師として勤務する以外は、病院看護師には残業が付き物だと言うのが常識です。就業時間間近に処方箋を大量に依頼されることもあり、その結果残業が発生してしまうことは病院薬剤師にとって日常茶飯事です。病院という職場柄、緊急の患者さまが搬送されてくることもあります。そんな時に「定時なので帰ります」と言うことは絶対に不可能ですよね。

病院薬剤師として転職を検討する際は、働く病院の残業時間などをあらかじめリサーチするようにしておきましょう。患者さまも大事ですが、あなたの生活はもっと大事です。

最初はお給料が安い

前述のとおり、病院薬剤師は、ドラッグストアや薬局、製薬会社よりもお給料が低く設定されていることが多いようです。これは、お給料が低くても応募がある人気職種であることから。それでも前述のとおり、定期昇給やボーナス、退職金もあるところが多いのであまり悲観する必要はありませんよ。

病院薬剤師の求人の探し方

これまでの経験を活かして自力で求人を探し、応募することもひとつの手段ではありますが、もっとも確実なのは薬剤師の転職サポートをするサイトに登録することでしょう。非公開求人も扱っているし、待遇や職場環境、忙しさなど、面接では直接聞きづらいこともコンサルタントが情報を提供してくれますよ。

また、転職サイトやエージェント経由の方が、採用される確率が高くなることも見逃せません。もちろんその病院に適したスキルや人格が求められますが、合致したら確実にハッピーな転職につながることでしょう。

病院薬剤師の実態は、大変、だけではない!

そのスキルや仕事内容から、どうしても敷居が高いと思われる病院薬剤師。ワークライフバランスを重視したい人にとっては、憧れだけではやっていけないかもしれません。ただし、病院薬剤師として働くメリットの方が多いのも事実です。病院は確かに忙しい場所です。夜勤や残業を伴ったりすることも当たり前です。

逆に言えば、それだけコミュニケーション力や知識がアップするということ。今後病院薬剤師を志望する方は、そのメリットとデメリットを把握した上で、一生の仕事にするべく邁進してくださいね。明日の患者さまを笑顔にできるのは、病院看護師のあなたなのかもしれないのだから。